古賀俊彦記念奨学金制度(Toshihiko Koga Memorial Respiratory Care Scholarship)
この奨学金は、米国呼吸療法士の資格を目指し、ボイシ州立大学で呼吸ケアを学ぶ日本人留学生を対象としたものです。奨学生の声
奨学金授与式にて Lonny Ashworth教授と |
第1回(2010年)、第2回(2011年)の故 古賀俊彦 先生の奨学金を頂き、大変光栄に思っております。古賀先生が創められた呼吸療法セミナーへAshworth教授(ボイシー州立大学呼吸ケア学科)が招かれ、そしてその呼吸療法セミナーでのAshworth教授と私との出会い。これらの出会いが、ボイシー州立大学での留学のきっかけとなりました。出会いの機会を与えて下さった古賀先生に感謝しています。 2010年12月、ラスベガスで行われたAARC(American Association for Respiratory Care)の学会に参加する機会がありました。学会では古賀先生が考案されたBIT(Breathing Intolerance Index)に関する研究を、クラスメイトと一緒にポスターで発表しました。研究結果自体は、期待される結果とぴったりと一致するものではありませんでした。しかし、「今使っているいろいろな指標があるが、どれも絶対ではなく、信頼度の高い指標があるといい。BITのような研究をもっとすべきだ。」など、BIT考案にいたる着目点のすばらしさ、また、どのような患者さんにBITが利用できるか、想像を上回る活気に満ちたディスカッションで会場が盛り上がりました。発表に至るまでのクラスメイトとの共同作業、またAARCでの発表と、これらの貴重な経験は、学生生活でのすばらしい思い出の1つです。 呼吸ケアを学ぶという目標のために英語を学んだとも言える私にとって、言語の壁は大きく厚いものでした。このため米国での学生生活は、けして容易ではありませんでしたが、長年学びたいと思っていたことを思う存分学べる環境はとても心地よく、楽しく勉学に励むことができました。卒業式では、これまでに経験したことのない達成感、満足感、幸福感を感じました。 今後は、この8月から地域病院でインターンシップを受けた後、日本に帰国します。「誰でも、どこでも、いつでも標準的な呼吸ケアを受けられる日本にしたい。」これが私の理想であり夢です。理想の一端を担えるような存在に、成長していきたいと思っています。 ボイシー州立大学での留学は、初めの成長の第一歩となりました。この一歩、一歩を、重ねていきます。 〜皆さんへのメッセージ〜 人は色々な沢山の人・物事に支えられて生きています。Toshihiko Koga Memorial Respiratory Care Scholarshipは、経済的にも精神的にも私の留学生活を私を支えてくれました。 次は私たちが支える番です。患者さんや日本の呼吸ケアを支えていきましょう。 |
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2011年8月 森川順子 | ||
11年間理学療法士として日本で勤務 2009年8月 米国アイダホ州にあるボイシー州立大学呼吸ケア学科で呼吸ケアを学ぶ 2011年6月 米国呼吸療法士(RRT: Registered Respiratory Therapist)の資格取得 |